高村 祐(髙村 祐)
たかむら・ひろし
生年月日:1969年9月2日
投打 :右投げ右打ち
身長/体重:177cm/82kg
ポジション:投手
出身 :栃木県
ドラフト:1991年1位
経歴 :宇都宮南高校-法政大学-近鉄/大阪近鉄バファローズ(1992~2004)-東北楽天ゴールデンイーグルス(2005)
球種 :ストレート、スライダー、フォーク、カーブ、1997年辺りからチェンジアップ、2001年辺りからシュート
選手概要
右腕。
アマチュア時代
宇都宮南高校時代は2年春に甲子園へ出場し、準優勝を果たした。
高校卒業後は法政大学へ進学。3年春からエースとして登板し、リーグ通算16勝8敗を記録した。また、4年秋に行われた早稲田大学との試合で150kmを計測したことが話題となった。この時の同期に諸積兼司などがいる。
1991年にドラフト1位で近鉄へ入団。「右の本格派」「ストレートで三振を奪える」という前評判だった。
近鉄1年目~3年目
1年目の1992年は28試合に登板。13勝9敗、防御率3.15を記録し、新人王に輝いた。同年は5月2日に行われたロッテ戦で初勝利を完封で飾る快挙を見せている。また、シーズン終盤に肘と肩を痛めてしまった。
2年目の1993年は23試合に登板。5勝11敗、防御率4.96と成績を落とした。同年は右膝痛と肩甲骨痛に悩まされたことが不調の原因のひとつだった。
3年目の1994年は24試合に登板。9勝10敗、防御率4.66を記録した。同年は負け越したものの、125回2/3を投げて130奪三振と、イニング以上に三振を奪った。
近鉄4年目~6年目
4年目の1995年は10試合に登板。5勝4敗、防御率1.91を記録した。同年は好成績を残していたが右肩痛があり、6月に戦線を離脱した。
5年目の1996年は18試合に登板。7勝8敗、防御率3.94を記録した。同年は開幕投手に選ばれ、西武を相手に完封勝利を挙げるなど活躍を見せたが、やはり右肩の怪我があり、8月に一軍を離れた。
6年目の1997年は23試合に登板。8勝9敗、防御率4.76を記録した。同年は怪我がなく、年間を通してローテーションを守った。また、この年辺りにチェンジアップを習得した。
近鉄7年目~9年目
7年目の1998年は25試合に登板。8勝14敗、防御率4.87を記録した。同年はシーズン後半に右膝痛を発症し、オフに手術した。
8年目の1999年は16試合に登板。3勝6敗、防御率4.24を記録した。同年も怪我があり、7月に戦線離脱。オフに2年連続で右膝を手術した。
9年目の2000年は17試合に登板。3勝5敗、防御率4.87を記録した。
近鉄10年目~12年目
10年目の2001年は21試合に登板。5勝9敗、防御率4.92を記録した。同年からシュートを投げ始め、投球の幅を広げた。
11年目の2002年は29試合に登板。9勝10敗、防御率4.14を記録した。同年は負け越したものの、チーム日本人最多勝を記録した。
12年目の2003年は39試合に登板。6勝4敗9セーブ、防御率4.15を記録した。同年はシーズン途中に先発から抑えへ転向。先発で9試合、リリーフで30試合を投げた。
近鉄13年目
13年目の2004年は13試合に登板。2勝2敗、防御率4.75を記録した。同年は若手を使いたいというチーム事情があったか、登板数が伸びなかった。
オフに分配ドラフトで楽天へ移籍。
楽天時代
翌2005年は1試合に登板。0勝1敗、防御率40.50を記録した。二軍では8試合に登板。1勝2敗、防御率3.74を記録した。
同年オフに戦力外通告を受け、楽天を退団。
その後、NOMOベースボールクラブで現役復帰を目指したこともあったが、2006年10月に現役を引退し、楽天の二軍投手育成コーチへ就任。
1年目以降は怪我に悩まされたこともあり、なかなか勝ち星が伸びなかった。
引退後
2007年~2008年は楽天の二軍投手育成コーチ、2009年~2011年は二軍投手育成コーチ、2012年は二軍投手育成コーチ、2013年~2014年は二軍投手コーチ、2015年は一軍投手コーチを務めた。
2016年はソフトバンクの二軍投手コーチ、2017年~2021年は一軍投手コーチ、2022年~2023年は二軍投手コーチを務めた。
2024年2月に法政大学の助監督へ就任。
選手分析
球種:ストレート、スライダー、フォーク、カーブを投げ、前述したとおり、1997年辺りからチェンジアップ、2001年辺りからシュートも投げ始めた。
フォーク:フォークは小さく速く変化するもので「高速フォーク」「SFF」と言われることもあった。
武器:ストレートの球速と球威は一級品と評された。また、変化球の生命線はスライダーと言われたが、晩年はフォークを投げることが多かった。
短所:コントロールがあまり良くなかった。また、やや暴投が多く、通算54暴投を記録。
エピソード
・1992年~2000年の登録名は「高村祐」2001年~2005年の登録名は「髙村祐」
・書道が特技だった。
【1991年近鉄ドラフト指名選手】
1位:高村祐
2位:江坂政明
3位:品田操士
4位:中村紀洋
5位:背尾伊洋
6位:森山一人
7位:上山勲
新外国人:デービス ビーン