新谷 博
しんたに・ひろし
生年月日：1964年7月14日
投打 ：右投げ右打ち
身長/体重：183cm/77kg
ポジション：投手
出身 ：佐賀県
ドラフト：1991年2位
経歴 ：佐賀商業高校-駒澤大学-日本生命-西武ライオンズ（1992～1999）-日本ハムファイターズ（2000～2001）
球種 ：ストレート、スライダー、シュート、たまにカーブやフォーク
選手概要
女子野球の指導者としても知られる右腕。
高校時代
佐賀商業高校時代は3年夏に甲子園へ出場し、初戦の木造高校戦でノーヒットノーランを達成。ちなみにこの試合では9回2死まで完全試合を継続していたが、27人目の打者に死球を与えたため逃している。
同大会では、3回戦で延長14回の死闘の末、津久見高校に敗退。この時は同級生の田中孝尚とバッテリーを組んでいた。
1982年にヤクルトから2位指名を受けたが入団を拒否し、駒澤大学へ進学。
大学時代
大学では3年秋まで活躍を見せていたが、4年生の時は怪我やイップスがあり不調に陥った。東都大学リーグでは通算16勝を記録。大学時代の2年先輩に横田真之、河野博文、1年後輩に田村勤などがいる。
大学卒業後は日本生命へ入社。
社会人時代
日本生命では入社から3年間は引き続きイップスに苦しんだが、4年目に解消。
その後、1990年の日本選手権で好投を見せ、チームの優勝に貢献。大会MVPを獲得した。この大会ではNTT東北戦で毎回奪三振&1試合14奪三振を記録したことが話題となった。
翌1991年にドラフト2位で西武へ入団。「27歳の即戦力ルーキー」「新人王候補」という前評判だった。
西武1年目～3年目
1年目の1992年は28試合に登板。4勝8敗2セーブ、防御率3.31を記録した。同年は先発が8試合しかなく、主にリリーフとして起用された。
2年目の1993年は24試合に登板。8勝1敗、防御率3.08を記録した。同年はローテーションに入り、19試合に先発して試合を作った。
3年目の1994年は41試合に登板。10勝8敗9セーブ、防御率2.91を記録した。同年は先発、中継ぎ、抑えとフル回転し、最優秀防御率賞を受賞。MVP投票でもイチローに次ぐ2位となった。
西武4年目～6年目
4年目の1995年は28試合に登板。11勝11敗1セーブ、防御率2.93を記録した。同年は23試合に先発し、ローテーションの柱として投げた。
5年目の1996年は30試合に登板。11勝5敗2セーブ、防御率3.41を記録した。同年は開幕投手を務め、主に先発として投げた。
6年目の1997年は17試合に登板。2勝2敗、防御率6.61と大きく成績を落とした。
西武7年目～8年目
7年目の1998年は23試合に登板。5勝8敗、防御率3.67と復調を見せた。
8年目の1999年は2試合に登板。0勝1敗、防御率74.25と再び成績を落とした。二軍では18試合に登板。7勝4敗、防御率2.45を記録した。
同年10月に戦力外通告を受け、西武を退団。入団テストを経て日本ハムへ移籍。
日本ハム時代
翌2000年は28試合に登板。3勝3敗、防御率4.97を記録した。同年は4月14日に行われたロッテ戦で完投勝利を挙げるなど、まだまだ力があるところを見せた。
翌2001年は17試合に登板。0勝0敗、防御率4.43を記録した。同年はすべてリリーフでの登板だった。
この年限りで現役を引退し、コーチへ転身。
引退後
翌2002年は日本ハムの一軍投手コーチ、2003年～2004年は二軍投手コーチを務めた。
その後は、尚美学園大学女子硬式野球部の監督、第3回、第4回IBAF女子ワールドカップの日本代表投手コーチ、第5回IBAF女子ワールドカップの日本代表監督など、女子野球の指導者として腕を振るった。
2020年～2022年は埼玉西武ライオンズ・レディースの初代監督を務めた。ちなみにこの時期、平日は尚美学園大学の監督、週末は埼玉西武ライオンズ・レディースを務めるという多忙な生活を送っていた。
2023年に明治安田生命（男子野球部）のヘッドコーチへ就任。また同年に埼玉西武ライオンズ・レディースのGMへ就任。
その他、北海道放送で解説者として出演することもある。
選手分析
投法：スリークォーター
球速：1992年の映像を見ると140km台前半～中盤のストレートを投げている。
球種：スライダー、シュートの横の揺さぶりがメイン。たまにカーブとフォークも投げた。
長所：前述したスライダー、シュートの切れの良さと、内外角に投げ分けるコントロールの良さが評価されていた。
短所：被本塁打がやや多く、1996年は145回を投げて23被本塁打、2001年は22回1/3を投げて7被本塁打を記録した。
